まず木全体を見て、枯れ枝や傷んだ枝、こすれ合う枝、木の中心へ伸びる枝などを確認します。どの枝も名称だけで一律に切らず、位置と役割を見て必要な範囲だけ整理します。数本整理したら木から離れて確認し、迷う枝は残します。
剪定で知っておきたい枝の種類
- 枯れ枝
- 葉や芽がなく、乾いて折れやすい枝。
- 傷んだ枝
- 折れ、裂け、病斑などが見られる枝。
- 交差枝
- 別の枝と交差し、風でこすれ合う枝。
- 内向き枝
- 木の外側ではなく、幹や枝葉の混んだ中心へ向かって伸びる枝。
- 徒長枝(とちょうし)
- 他の枝より勢いよく、ほぼ真上へ長く伸びる枝。
- 下り枝
- 枝先が下へ向かって伸びる枝。位置や役割を見て残すか判断する。
- 平行枝
- 近い位置から同じ方向へ並んで伸び、枝葉が重なりやすい枝。
- 前年枝
- 前年に伸びた枝。オリーブでは花が付く可能性があるため、一律に切らない。
剪定する時期
| 作業 | 時期の目安 | 注意 |
|---|---|---|
| 枯れ枝・折れ枝を除く | 見つけた時 | 生きた部分まで大きく切り込まない |
| 樹形を整える主な剪定 | 厳しい寒さの後、新芽が盛んに伸びる前の春 | 地域の霜と芽の動きで前後させる |
| 伸びすぎた枝の軽い整理 | 生育期に必要な範囲だけ | 真夏は枝を大きく切り戻さない |
| 大幅に小さくする | 一度に行わず複数年で | 直径の大きな枝や高所の枝、裂ける危険がある枝は業者へ相談 |
枝の種類を見分ける

枯れ枝
葉や芽がなく、乾いている枝。

傷んだ枝
折れ、裂け、病斑などが見られる枝。

交差枝
別の枝と交差して、こすれ合う枝。

内向き枝
幹や木の中心へ向かって伸びる枝。

徒長枝
周囲より勢いよく、ほぼ真上へ伸びる枝。必ず切る枝ではありません。

下り枝
枝先が下へ向かう枝。位置や役割を見て残すか判断します。

平行枝
近い位置から同じ方向へ伸び、枝葉が重なりやすい枝。

前年枝
前年に伸びた枝。花が付く可能性があるため、一律に切りません。
下り枝と平行枝の判断
| 枝の種類 | 整理を考える状態 | 残せる状態 |
|---|---|---|
| 下り枝 | 鉢や地面へ近づく、内側をふさぐ、ほかの枝や作業の妨げになる | 外側へ伸びて空間があり、樹形や結実に活かせる |
| 平行枝 | ほぼ同じ位置から同じ方向へ伸び、葉が重なる。成長すると枝同士がこすれ合う | 高さや前後に間隔があり、それぞれに光が当たる |
剪定の手順
- 1
木全体をいろいろな角度から見る
正面だけでなく、左右や斜めからも見て、樹形の偏り、枝の重なり、内側への光の入り方を確認します。
- 2
整理する枝を選ぶ
枯れ枝や傷んだ枝、こすれ合う枝、内側をふさぐ枝などを確認します。枝の名称だけで一律に切らず、位置と役割を見て判断します。
- 3
切る位置を確認する
枝の付け根にある少し膨らんだ部分を傷つけず、そのすぐ外側で切ります。幹に沿って深く切らず、長い切り残しも作りません。
- 4
途中で木から離れて確認する
数本整理したら、光の入り方や左右のバランスを見直します。切りすぎる前に止めます。
赤線の位置で切り、付け根の膨らんだ部分を残します。

若木の剪定
若い木は、葉で養分を作り、根と幹を太らせます。最初から完成形にしようとせず、枯れ枝、株元から不要に出る枝、明らかにこすれる枝を中心に少量だけ整理します。支柱で幹をまっすぐ固定し、育てたい主な枝を残します。
実を付けたい木
オリーブは前年に伸びた枝へ花を付けます。枝先を一律に切りそろえると花芽を減らすことがあります。実を付けたい枝を残し、内側の混み合いと古くなった枝を少しずつ更新します。
剪定後の管理
- 切った枝を片付けます。
- 切断面が大きい場合は、癒合剤を塗布します。オリーブ園ハーモニーでは、トップジンMペーストを使用しています。
- 作業後は剪定ばさみを手入れします。オリーブ園ハーモニーでは、一日の作業終了時に無水エタノールで消毒しています。