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OLIVE CARE GUIDE

オリーブの土|鉢植え・地植えの土づくりとpH

オリーブの土で大切なのは、水はけと通気性を確保しながら、必要な水分と肥料分を保つことです。鉢植えと地植えでは土の量や水の逃げ方が異なるため、それぞれに合った整え方を見ていきます。

オリーブ園ハーモニー 更新:2026年10月31日
オリーブに合う土の基本

水やりや雨の後に余分な水が抜け、土の中へ空気が戻る状態を保ちます。鉢植えは用土と鉢底穴、地植えは植える場所全体の排水が重要です。

オリーブに合う土とは

オリーブは乾燥に比較的強い一方、根が長く湿った状態には向きません。ただし、水を保たない土にすればよいわけでもありません。余分な水が抜け、適度な水分と肥料分を保てる土を目指します。

  • 水やりや雨の後に、余分な水が抜ける
  • 乾いた土へ水を与えると、全体へ染み込む
  • 粒の隙間があり、根へ空気が届く
  • 極端に乾き続けず、必要な水分と肥料分を保てる

鉢植え用土を選ぶ

初めて植える場合は、オリーブ用土や果樹用土を選ぶと簡単です。一般的な培養土も使えますが、粒が細かく乾きにくいものは軽石などを加えて排水性を補います。

選ぶ土使い方
オリーブ用土基本的にそのまま使えます
果樹用土水はけのよい製品なら、そのまま使えます
一般的な培養土細かく重い土でなければ使用できます。乾きにくい場合だけ軽石などを加えます

購入苗の土は水の通りと乾き方で判断する

購入苗には、砂のように崩れて水を保ちにくい土や、粘土・泥のように固まって空気が入りにくい土が入っている場合があります。見た目は手掛かりですが、それだけで不適切と決めません。根鉢の中心まで水が届くか、排水と乾く速さが管理環境に合うかを見て、必要なら適期の植え替えを検討します。

購入苗の植え替えと根鉢の扱いを見る →

自分で土を配合するとき

市販培養土の乾き方が置き場所や鉢に合わない場合は、赤玉土や軽石などを加えて調整します。堆肥を加える場合は完熟品を少量使います。

材料の役割例配合時の注意
水と肥料分を保つ培養土、赤玉土など細粒分が多いと土が締まりやすいため、乾きにくい時は量を調整します
排水と通気を補う軽石、日向土、パーライトなど加えすぎると乾きやすくなるため、鉢と置き場所に合わせます
有機物を補う完熟した堆肥・腐葉土など未熟な堆肥は避け、完熟品も少量にします

用土・土壌改良材・肥料の違い

材料主な役割使う時の注意
培養土植物を育てるための基本用土。保水、排水、肥料分などを調整してある製品ごとに性質が異なる。元肥入りかを確認し、肥料を重ねない
赤玉土水分と肥料分を保ちながら、粒の隙間に空気を確保する長く使うと粒が崩れて締まりやすい。鉢植えには園芸用の赤玉土を使い、庭の赤土とは区別する
鹿沼土土を軽くし、排水性と通気性を補う酸性寄りの資材。多量に固定せず、配合後の乾き方とpHを確認する
パーライト土を軽くし、通気性や排水性を補う原料により性質が異なるため、袋の用途を確認する。軽く浮きやすい
もみ殻燻炭土を軽くし、通気性を補うアルカリ性に傾けることがあるため、少量から使い、石灰と重ねすぎない
もみ殻土の隙間を作り、有機物になる未処理のものは分解に伴う窒素の取り込みや浮き上がりがある。鉢では多用しない
苦土石灰酸度を調整し、カルシウムとマグネシウムを補う酸度や不足を確認して必要な場合に使う。pH調整済みの土や燻炭と無条件に重ねない
完熟牛ふん堆肥有機物を補い、土の物理性を整える必ず完熟品を選ぶ。鉢では入れすぎると乾きにくくなる
完熟鶏ふん堆肥窒素・リン酸・カリなどの肥料分を補う土を軽くする材料ではなく肥料として扱う。肥料分と塩類が強いため、鉢では特に量を控える

鉢植え用土の配合例

あくまで出発点となる一例です。ここでいう赤玉土は、庭の赤土ではなく、園芸用の赤玉土(小粒)です。赤土・粘土質の庭土は鉢の中で締まりやすいため、そのまま使いません。

条件容積比の一例調整の考え方
標準的な管理赤玉土(小粒)6:市販培養土4水持ちと排水の両方を確認。培養土に元肥が入っていれば、植え替え直後の追肥を重ねない
雨が多い・乾きにくい赤玉土(小粒)5:培養土3:軽石(小粒)2軽石を加えて通気を確保。配合だけでなく雨の当たり方と鉢底穴も確認
乾燥しやすい小鉢・素焼き鉢赤玉土(小粒)5:培養土5乾きが速すぎる場合の例。真夏の鉢の重さを確認して調整

Harmonyのベランダ栽培で使う配合

Harmonyでは、ベランダの鉢植えに赤玉土7割・市販培養土3割を容積比の基本とし、健康な株の通常の鉢増しでは、マグァンプKを元肥として少量加えています。これはHarmonyの管理環境での実例であり、すべての鉢に共通する配合ではありません。培養土が元肥入りの場合は肥料の重複を確認し、実際に使う量は製品表示を優先します。

地植えは植える前に排水を見る

土の一部分だけでなく、地形と水の流れを確認します。低い場所、雨どいの出口、舗装面から水が流れ込む場所では、土を入れ替えるだけでは改善しません。

  • 雨の日と翌日に水が残る場所を確認する
  • 予定地を掘り、表土の下に硬い層や粘土層がないか見る
  • 周囲より低ければ、植える位置の変更や盛り土を検討する
  • 深い穴の中だけを軽い土へ替え、水が集まる形にしない
  • 植え付け後も幹の付け根を土や厚いマルチで埋めない
植え穴・植える高さ・支柱を確認する →

苦土石灰は必要性を確認して施す

日本は降水量が多く、雨水が土を通る過程でカルシウムやマグネシウムが流れ、土が酸性側へ傾きやすくなります。ただし、鉢の用土・水質・既存の石灰や肥料で状態は異なります。日本という理由だけで定期投入せず、pHと資材の履歴、必要なら土壌・葉分析を確認して補います。

pHは必要に応じて確認する

pH測定は、鉢植えの日常管理で必ず行う作業ではありません。土の性質を知りたいとき、生育不良や黄葉の原因を調べるとき、石灰などでpHを補正する前に確認します。測る場合の目安はpH6.0~7.5程度です。

pHの測り方

  1. 1

    肥料を避けて採土

    表面の肥料や石灰を除き、根がある深さから採ります。地植えは一か所だけでなく複数点を採ります。

  2. 2

    異物を除いて混ぜる

    根、石、肥料粒を除き、複数点の土をよく混ぜます。

  3. 3

    測定器の方法を守る

    土壌用pH計または試薬の指定どおり、土と水の量、待ち時間を守ります。測定方法の異なる数値を直接比べません。

  4. 4

    別の日にも確認

    一回の値だけで補正せず、症状、施肥歴、水質も記録して再測定します。

pHを補正する場合

状態先に確認補正の考え方
酸性側へ大きく外れる測定方法、肥料の種類、雨による流亡苦土石灰などは必要量を計算し、土へ均一に混ぜる。一度に大量投入しない
アルカリ性側へ大きく外れる石灰の入れすぎ、用土、水質追加の石灰を止める。鉢は次回の植え替えで用土を見直し、地植えは土壌分析を検討
値は範囲内だが黄葉する土の乾湿、根詰まり、根傷み、葉の症状位置pH補正をせず、別の原因を切り分ける
参考資料