← 育て方ガイドへ戻る

OLIVE CARE GUIDE

オリーブの葉が黄色いときの見分け方と対処

黄色くなった葉だけでは原因を断定できません。どの葉から始まったか、土は乾いているか、直前に何をしたかを確認し、原因ごとに対応します。

オリーブ園ハーモニー 更新:2026年10月31日
最初に行うこと

肥料を足さず、土の中の湿り、鉢の重さ、葉の表裏、幹元を確認します。同じ位置から木全体を撮り、3~7日後の広がりを比べます。

葉が黄色くなってきた

水の過不足、根詰まり、寒さ、肥料を順に確認します。

葉の見分け方葉色だけで原因を決めず、位置と表裏を分けて確認します。
古い下葉と新芽、葉の表裏、土や寒さなど黄葉の確認点を示すオリーブの葉診断図
01 / 位置

古い下葉か、新芽か

どこから変色したかを確認

02 / 表裏

斑点・虫・べたつき

自然光で葉の両面を観察する

03 / 直前の変化

水・肥料・気温・移動

症状が始まる前の作業を振り返る

考えられる原因と、原因別の対処

当てはまる手掛かりから原因を絞り、対処を選びます。複数の原因が重なることもあります。

01古葉の自然な更新

常緑樹でも古い葉は役目を終えると黄化して落ちます。

見分ける手掛かり
内側の古葉が少量ずつ黄色くなり、新芽は元気。
この場合の対処
土の乾き方が普段どおりなら、追肥や植え替えをせず広がりを記録する。

02水切れ

根鉢が乾き、水を葉へ十分送れなくなると、しおれや黄化・落葉が起こります。

見分ける手掛かり
鉢が軽い、根鉢の中心も乾く。水が鉢の隙間だけを流れる場合もある。
この場合の対処
乾いた根鉢へゆっくり給水し、中心まで湿ることと鉢底の排水を確認する。

03過湿・根傷み・根詰まり

過湿による酸欠や根の損傷で、養水分を吸収しにくくなります。根が密集した鉢では乾湿も不安定になります。

見分ける手掛かり
長く湿る、異臭、柔らかく崩れる根、または水が入りにくく乾きが極端に速い。
この場合の対処
滞水を除き排水を直す。湿る間の給水・追肥を控え、根の状態と季節に応じて植え替えを判断する。

04栄養の不足・吸収不良

窒素などの不足や、根・pHの問題で成分を吸収できない場合にも黄化します。

見分ける手掛かり
古葉全体の一様な黄化と弱い生育、新葉の葉脈間の黄化など、出る位置が手掛かり。
この場合の対処
根・施肥履歴・pHを確認し、続く場合は葉分析を相談。見た目だけで微量要素や石灰を足さない。

05低温・急な環境変化

低温や日照・置き場所の急変が木へ負担となり、葉色や落葉に変化が出ることがあります。

見分ける手掛かり
寒波・移動・植え替えと発生時期が重なる。
この場合の対処
寒風や急な強光を避けて管理を安定させる。直後の強剪定・追加施肥は控える。

06病害虫

吸汁や葉の病変で葉が傷み、黄化して落ちる場合があります。

見分ける手掛かり
虫体、べたつき、糸、輪郭のある斑点や、周囲へ増える被害。
この場合の対処
葉裏と病斑の形を見比べ、病害虫を絞る。落ち葉を回収し、必要なら登録の合う防除方法を選ぶ。
確認・作業のチェックリスト

まず見るところ

  • 古い葉だけか、新芽も黄色いか
  • 土が何日も湿っていないか
  • 根の密集と水の染み込み方

対処の順番

  1. 根鉢の中も湿っていれば追加給水を控える
  2. 受け皿の水と排水を確認
  3. 回復前に追肥しない
具体的な確認・作業手順と注意点

最初に見る場所

  • 古い下葉だけか、新芽まで黄色いか
  • 一部の枝だけか、木全体か
  • 鉢土の中が乾いているか湿っているか
  • 斑点、虫、べたつき、幹元の穴
  • 直前2週間の植え替え、移動、施肥、散布、長雨、寒波

土が長く湿っている

  1. 追加の水と肥料を止める

    受け皿や鉢カバーの水を捨て、湿っている間は追加せず、根鉢の中の乾きに合わせて給水を再開します。完全に乾き切るまで放置しません。

  2. 排水を確認する

    鉢底穴の詰まり、用土の固まり、雨の当たり方を確認します。

  3. 根腐れのサインを見る

    湿っているのにしおれる、異臭、黒く柔らかい根があれば根腐れのページへ進みます。

根腐れの確認と対処を見る →

土が乾き切っている

鉢底から流れるまで、数回に分けてゆっくり水を与えます。土が水をはじく場合は、一度に流し込まず全体へ染み込ませます。給水後も夕方までしおれが戻らない場合は、根傷みや幹の被害も確認します。

鉢底に根が多く、水が染み込まない

根詰まりを疑います。鉢底から少量の根が見えるだけで決めず、水が染み込まない、極端に早く乾く、根鉢が持ち上がるなど複数のサインで判断します。適期なら直径3~6cmほど大きい鉢へ植え替えます。

植え替えの時期と手順を見る →

寒波や置き場所の変更後

寒害や急な環境変化では、すぐに肥料や強い剪定を行いません。風の弱い明るい場所で管理し、新芽が動くか確認します。凍害の範囲は、春の芽吹きを見てから判断します。

虫・べたつき・斑点がある

葉裏の虫、細い糸、べたつき、丸い斑点があれば、黄葉だけの問題として扱いません。虫や斑点の形を見比べ、害虫・病気のページで対処を選びます。

害虫・病気の見分け方と対処を見る →

古葉の更新と栄養不足を分ける

古い葉が少量ずつ落ち、新葉や枝の伸びが普段どおりなら自然な葉の更新も候補です。古葉の一様な黄化と弱い新梢が続く場合は窒素不足なども調べます。新葉の葉脈間が黄色い場合は、鉄などの吸収不良やpHを確認します。葉色だけで成分を決めず、根と施肥履歴を確認し、必要なら葉分析を行います。

葉の位置・形と栄養不足の比較を見る →

← 症状一覧へ戻る

回復を判断する

確認時期回復の目安別の原因を調べる状態
3~7日後黄色くなる葉が増えていない新芽や別の枝へ黄葉が広がる
1~2週間後新芽の色が安定し、土が通常の速さで乾く湿っているのにしおれ、落葉や枝枯れが進む
その後新しい葉が正常に展開する幹元の穴、木くず、異臭が見つかる
参考資料