最初に押さえること
最初に新葉か古葉か、葉脈・葉先・葉縁のどこが変わったかを記録します。続いて土の乾湿、根の状態、天候、施肥履歴を確認し、栄養補給はその後に判断します。
葉の見え方から選ぶ
| 見えている症状 | まず確認すること | 詳しい確認先 |
|---|---|---|
| 新芽・枝先がしおれる | 暑い時間だけか、夕方に戻るか、鉢土の中が乾いているかを確認。 | しおれの原因と対処 |
| 土が湿っているのにしおれる | 追加の水やりの前に、排水と根の状態を確認。 | 根と排水の確認 |
| 葉がぽろぽろ落ちる | 落ちる葉の位置、土の乾湿、直前の環境変化を確認。 | 落葉の原因と対処 |
| 緑のまま丸まり、硬く乾く | 鉢土の中の乾湿、根傷み、強風・高温。緑色でも葉が生きているとは限らない。 | 緑のまま乾く葉 |
| 古い葉から全体が黄色くなる | 葉の更新、水の過不足、根の吸収不良、窒素の不足候補。 | 黄葉の確認順 |
| 葉脈は緑で、その間が黄色い | 新葉か古葉かを区別し、pHと根の状態も確認。 | 黄化・変形の原因と対処 |
| 先端や縁が褐色に枯れる | 水切れ、風、肥料・塩類の影響、根傷み。 | 葉先枯れ |
| 新葉が小さい、縮れる、先端が傷む | 虫体・糸・食害痕、直前の薬剤や施肥、根と新梢の動き。 | 害虫と病気 |
| 白っぽい斑や褐色の点が出る | 日当たり・寒波・散布の後か、葉の表裏どちらか、斑点が増えるか。病害も候補。 | 斑点と病害の確認 |
| 葉が巻き、糸やふん、かじり跡がある | 巻いた葉の内側と葉裏の虫を確認。単なる乾燥と分ける。 | 食害の確認 |
栄養不足を考えるときの葉の手掛かり
栄養不足を疑うときは、どの葉に、どのような変化が出ているかを確認します。似た症状を起こす原因も併せて確認してください。
| 成分候補 | 葉や生育の手掛かり | 重なる原因・確認点 |
|---|---|---|
| 窒素 N | 古葉の一様な黄化と弱い新梢。 | 低温・過湿・根傷みでも吸収が落ちる。 |
| リン P | 生育が鈍り、枝先側の落葉や着果の減少など。 | 紫色だけをリン不足の根拠にしない。排水不良でも葉中濃度が低下する。 |
| カリウム K | 古葉寄りの先端・縁の枯れや弱い枝。 | 乾燥、塩類、排水不良でも似る。 |
| マグネシウム Mg | 古葉側で葉脈間が黄化する傾向。 | 黄化の位置と根・pHを先に確認。 |
| カルシウム Ca | 新葉や生長点の傷み・変形が手掛かり。 | 害虫や水の吸い上げの不調とも重なる。 |
| 硫黄 S | 新葉を含む淡色化が手掛かり。 | 窒素や鉄に関わる黄化と区別し、分析で確認。 |
| 鉄 Fe | 新葉の葉脈を残す黄化。 | 高いpHなどによる吸収しにくさも確認。 |
| ホウ素 B | オリーブでは先端の枯れ、黄帯、新葉・実の変形など。 | 不足と過剰の両方が害になるため安易に追加しない。 |
| 亜鉛 Zn | 新葉が小さく、節間が短いなど。 | 根傷み、生育条件、品種差も確認。 |
| マンガン Mn | 新葉側の葉脈間の黄化や小斑点など。 | 鉄不足や病斑との見分けに分析が役立つ。 |
葉が黄色いとき、肥料を足す前にすること
- 1
土が乾いているなら、まず水を与える
鉢が軽く、土の中まで乾いている場合は、鉢底から流れるまで水を与えます。給水後も土が湿ったまましおれる場合は、追肥せず、根の傷みや食害を調べます。
- 2
土が長く湿るなら、追加の水と肥料を止める
受け皿の水を捨て、鉢底穴の詰まりを取り除きます。根詰まり、腐った根、根を食べる幼虫がないか確認し、見つかった原因を先に処理します。
- 3
肥料を足すか、今のまま待つかを決める
施肥したばかり、置き肥が残っている、葉先が施肥後に枯れた場合は追加しません。水と根に問題がなく、生育期に古葉から全体が薄黄色になり、新芽の伸びも弱く、しばらく肥料を与えていない場合は、窒素・リン酸・カリを含む肥料を製品表示の量と間隔で与えます。低温で生育が止まっている時期は、黄葉だけを理由に追肥しません。
- 4
新しい葉の色と、枝先の伸びで効果を見る
肥料を与えたら、製品表示の次の施肥時期までは追加せず、新しく開く葉と枝先の伸びを見ます。新葉の色と伸びが改善し、黄化が広がらなければ量を増やしません。変化がない場合も追肥を重ねず、水・根・土の状態を見直します。
すぐに詳しく調べる状態
木全体が急にしおれる、枝まで枯れ込みが進む、幹元に穴・新しい木くずがある、根鉢が不自然にぐらつく場合は、数週間の経過観察を待たず根と幹を確認します。肥料や複数の薬剤を重ねず、葉裏の虫、根の食害や腐敗、幹の食入孔を調べ、見つかった原因に合わせて対処します。